消防・防災マガジン
大規模地震で工場火災を起こさないためには?
東京・北関東を中心に、消防設備の点検・工事を行っております一電機です!
先日、青森県を中心に大きな地震が発生したかと思いますが、
工場や事業所の皆さまも
「もし自分たちの工場で大きな揺れがきたらどうなるのか?」
と思われた方も、もしかしたらいらっしゃるかと思います。
工場や倉庫は、一般のオフィスや住宅に比べて、
・高圧電気・大電流設備
・塗料・溶剤・ガスなどの危険物・可燃物
・大型機械・生産ライン
・多数の電気配線・制御盤
といった火災のリスク要因がたくさん集中しています。
そのため一度火が出ると被害が大きくなりやすいという特性があり、
大規模地震の際には特に注意が必要となってきます⚠
今回は、工場火災を防ぐために欠かせない
揺れる前の備え、揺れた直後の正しい行動をまとめてみました。
地震の記憶が新しいうちに、工場全体での見直しにぜひご活用ください!
①地震の前に準備しておくこと📒
1.機械・設備の転倒・落下防止
・制御盤・分電盤・サーバーラック・コンプレッサーはアンカー固定
・危険物・重いものを高所に置かない
・棚・ラックは壁・柱への固定+耐震金具で連結
2.電気設備・排煙の安全対策
・古い配線・傷んだコードの見直し
・タコ足配線や延長コードの削減
・受変電設備まわりは可燃物の立入・保管禁止
・自動火災報知設備・漏電遮断器の定期点検
3.ガス・燃料・危険物の管理
・LPGボンベ・高圧ガス容器のチェーン固定
・ガソリン・シンナーなどは専用保管庫へ
・配管の老朽化点検
・感震ガス遮断器装置の導入検討
4.地震発生時の停止手順を明文化
・緊急停止ボタンの位置
・地震時に必ず止める機械
・立入禁止エリアの整理
・「誰が・どこを・どの順番で確認するか」を決めて掲示
5.教育・訓練
・年1回以上、地震→停止→遮断→避難の総合訓練
・新入社員・派遣社員にも事前教育を徹底
②地震が起きた瞬間~揺れている最中にとる行動🛡
・まずは自分地震の身の安全を最優先すること
・無理に操作盤へ戻らない
・落下物から頭を守り、安全な場所へ避難する
・高所作業中やクレーン操作中は無理に移動することは避ける
揺れている最中は動かない。揺れが収まってから止める。
上記を徹底することで、ケガと火災を防ぐことができます。
③揺れが収まった直後に行うこと📍
・非常停止ボタンで生産ラインを停止する
・火災・煙・異臭・漏えいの確認
・配電設備の異常(焦げ臭さ、スパーク痕)を目視で確認
・ガス臭がする場合は換気+元栓を閉める
④火災が発生した場合の初期対応🔥
・天井に届きそうな火・煙が広がってきたらすぐに避難
・初期消火は「避難経路が確保」「2人以上「使い方を理解」の3条付き
・119番通報で、工場名・住所・出火場所・危険物の有無を明確に
・避難→点呼で行方不明者を確認
⑤避難時、一時退避の際に必ずしてほしいこと➡️
・主幹ブレーカーを落とす(通電火災を防止するため)
・ガス、燃料の主バルブを閉める
・危険物倉庫は施錠し延焼防止
・集合場所で人数点呼し、情報を消防へ共有
⑥操業再開前の点検🛠️
大規模地震では「復旧後に発生する火災」が非常に多くなっています。
操業再開前に必ず次を確認してください。
・受変電設備、配電盤、分電盤の外観点検
・ケーブル破損、コネクタのゆるみ
・モーター、ポンプ、ファンの異音
・ガス、油、冷媒配管の漏れ
・危険物保管庫の倒壊、破損
・自火報、消火設備が正常動作するか
安全が確認できない設備の通電は厳禁です⚠
⑦工場長・安全衛生担当者の皆さまへ🤝
・地震時行動マニュアルを紙+図で明文化
・自衛消防組織(初期消火・通報・避難誘導)の整備
・年1回以上の総合訓練を
・消防署、保守会社との連携強化
⑧一電機から皆様へ🙇🏻♀️
大規模地震を止めることはできません。
しかし、工場火災を起こさない、広げさせないための準備と行動は、
日頃から整えておくことができます。
一電機株式会社は、消防設備・電機設備の専門会社として、
・工場、倉庫の消防設備点検
・自動火災報知設備や感震ブレーカーの導入支援
・防災・減災の社内研修、セミナー
を通じて、
止まらない、燃えない工場づくりをこれからも一電機はサポートしてまいります!
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